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執筆者の写真Yutaka Takisawa

100年前に建設された古民家再生プロジェクト 屋根葺き替え ガルバリウム鋼板 鉄板小波 花巻市

更新日:2023年3月17日

100年前に建設された古民家の再生プロジェクトに参加させて頂きました。

私たちは屋根を担当です。

トタンの鉄板小波→ガルバリウム鋼板の鉄板小波に張り替えです。

11/10勾配(尺寸勾配)の急勾配屋根が迫力あります。

屋根面積は380㎡と今までの住宅では2番目に大きいサイズでした。


外周足場、屋根足場を架けて作業を開始します。

まずは古い鉄板小波をめくります。



古い屋根をめくると、茅葺きが見えてきました。

100年前の茅葺きで歴史を感じます。

茅葺きの上に木下地を流し、そこに鉄板小波をかぶせている状況でした。

今回の葺き替えは、木下地を活かして鉄板小波だけ張り替えます。

木下地は番線を茅の間を通して小屋裏の木に結び

固定しているようでした。


380㎡もあるので一度に全部はめくれません。

4面に分けてめくっていきました。


めくったら防水紙を施工します。

今回はセーレンさんのルーフラミテクトを選択しました。

軽量で破けにくい優れモノです。



レーザー隅出し機で垂直ラインを出して基準を作り

水糸を張って通りを揃えながら葺き進んでいきます。

鉄板小波は流れの長さが10mもあるので

半分の長さで2段に分けて施工しました。

最低でも4人いないと作業ができないほど過酷な作業です。

職人さんたちには苦労かけました。


鉄板小波はJIS規格のサイズです。

ガルバリウム鋼板はセリオスプライムのネイビーブルーです。

日鉄鋼板さんのセリオスプライムは信頼の

穴あき25年保証、変退色15年保証です。



鉄板小波本体は若井産業さんの

鉄板小波専用の笠付きのビスで留めていきます。

笠釘でも良いかと思いますが

より強度を求めて、ビス打ちにしました。

6800本くらいビスを打っています。

急勾配屋根ですので態勢が悪く簡単にビスを打ち込むことができません。

先孔を空けてから本締めしていきました。







最上部だけは鉄板小波ではなく横葺きでした。

既存の鬼は残して再利用しました。

サビ止めを塗って、スプレーでネイビーに塗装しました。


100人工以上かかりました。

100人工とはひとりの職人で作業したら100日かかるということです。

この急勾配ですので作業効率は普通の屋根の3倍はかかります。


手伝ってくれた職人のみんなには本当に感謝です。


そして100年前の建物に再生プロジェクトに参加できたことを

感謝いたします。


ありがとうございました!







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